日本経済の不況の原因は何か19〜公示地価からみる不動産バブルの崩壊〜

本ブログにおいて、日本経済が不況の陥った要因として、「円安バブルの崩壊」および「不動産バブルの崩壊」の2点であると以前書きました。

3月23日に国土交通省から、公示地価が発表されましたが、1月に発表された地価動向と同様に地価の下落が激しく、不動産バブルの崩壊が数字にも顕著に現れてきました。以下、日経新聞より引用です。

国土交通省が23日発表した2009年1月1日時点の公示地価は全国平均(全用途)で前年比3.5%下落し、3年ぶりに前年を下回った。金融危機による投資マネーの減少と景気の低迷が重なって不動産を買い控える動きが広がり、4年ぶりにすべての都道府県でマイナスとなった。特に前年の調査で地価が急上昇した東京都や名古屋市の中心部では10%を超える下落地点も目立った。
 全国平均の公示地価(全用途)はバブル経済崩壊後の1992年から下落が続いた後、07年に16年ぶりにプラスに転じ、08年は上げ幅を1.7%に拡大した。
 09年の公示地価は全国の住宅地が前年比3.2%、商業地が同4.7%下落した。前年と比較ができる全国約2万8000カ所の調査地点の中で、地価が上昇したのは北海道伊達市など23地点だけだった。上昇地点の数は1970年の調査開始以来、最も少なかった。

なお、公示地価変動率の上位5地点は以下の通りです。

■公示地価変動率の上位5地点
 ◆下落
 <住宅地>                  変動率

(1)東京都渋谷区大山町34の9       ▼18.3
(2)東京都港区赤坂6の19の23      ▼16.7
(3)東京都目黒区平町2の1の2       ▼16.5
(4)東京都港区南青山4の12の1      ▼16.3
(5)東京都渋谷区神宮前5の34の3     ▼16.1

 <商業地>
(1)名古屋市中区栄4の13の15      ▼28.4
(2)名古屋市中区丸の内3の16の11    ▼25.5
(3)名古屋市中区錦3の9の14       ▼24.8
(4)名古屋市中区丸の内2の14の4     ▼22.4
(5)名古屋市中区丸の内2の2の5      ▼20.0

 ◆上昇
(1)(商)静岡市葵区東静岡駅周辺19街区7   6.3
(2)(住)姫路市勝原区熊見箱山317の3    4.6
(3)(住)北海道伊達市末永町12の74     3.9
(4)(住)北海道伊達市竹原町48の10     3.4
(5)(商)松山市大街道3の2の36       2.8
(5)(商)鹿児島市西田2の21の23      2.8

住宅地では東京が、商業地では名古屋がトップ5を占めています。このような地価下落の状況をアナリスト達はどのように分析しているのでしょうか。続きは次回です。