2009-01-01から1年間の記事一覧

【読書日記13】生命保険のカラクリ

本日はライフネット生命副社長の岩瀬大輔さんによる「生保のカラクリ」をご紹介します。生命保険のカラクリ (文春新書)作者: 岩瀬大輔出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/10/17メディア: 新書購入: 31人 クリック: 386回この商品を含むブログ (120件) を…

経済学者アンケート 経済政策はどうあるべきか

米国の33代大統領ハリー・トルーマンはかつて以下の言葉を発しました。 隻腕の(one-armed)経済学者を見つけたい。 トルーマンがブレーンの経済学者たちに助言を求めると、経済学者たちはいつも次のように答えたからです。 一方では(on the one hand)・・…

転換期の経済思想を考える

10月21日の日経経済教室では、本ブログでも度々登場している慶応大の小幡先生が寄稿されています。 今回の論文の内容は経済危機と経済思想についてでした。過去幾度となく経済構造の変化が起きたときには、政権の交代が起こっています。そしてそのような時に…

【セミナー6】読書の秋!達人読書術&読書会2〜読書会の実践〜

前回参加したセミナーでは、後半に読書会の実践もありました。今回はその内容をレビュー致します。読書会とは コンセプト 読みたい本を持参し、その場で読み、内容をプレゼンする。 ビジネス書を読む力、習慣をつける。 読んだ内容を他者へ伝えるアウトプッ…

【セミナー6】読書の秋!達人読書術&大読書会

先日、読書の秋!達人読書術&大読書会に参加しましたので、内容を軽くレビュー致します。セミナーは以下の3つの部に分かれていました。 「いつも目標達成している人の読書術」講師 丸山純孝さん パネルディスカッション「実録!私はこうしてビジネス書を使…

モラトリアムについて考える②

前回の続きでモラトリアムについてです。今回からはモラトリアムのことを踏まえて「そもそも金利とはいったい何か?」について考えてみたいと思います。 実務で働いていると、金利は多くの場合「リスクフリー資産(例えば、国債)やLibor、Tibor、長プラといっ…

モラトリアムについて考える。

最近亀井金融担当大臣が提案している返済猶予、いわゆるモラトリアムが非常に話題になっています。どのような内容になるかは明確に決まってはいませんが、先日のニュースでは以下の案があるとのことです。 元利金の支払いを猶予する約3年間、国が貸し手の地…

「東大・林教授、一橋大学に 異例の移籍」を考える。 Appendix

東大林先生の業績について簡単にまとめました。①トービンのQ 投資のトービンのQの理論において、限界のQと平均のQがある仮定の下では、一致することを林先生は数学的に証明しました。このおかげでトービンのQを用いた実証分析が可能となりました。投資関数の…

「東大・林教授、一橋大学に 異例の移籍」を考える。

いきなりですが、先週発表された下記ニュースについてです。 東大・林教授、一橋大学に 異例の移籍 マクロ経済学や計量経済学が専門の林文夫・東京大学教授(57)が10月1日付で一橋大学の教授として移籍することがわかった。東大経済学部の教授が定年前にほ…

【読書日記12】竹中教授の14歳からの経済学2

前回の続きで、以下についてです。 経済はとても大切だけど、つかみどころがない。 経済の問題に絶対的な完全な正解はない。 What's the problem? What's the solution? 最後のWhat's the problem? What's the solution?についてです。経済はつかみどころが…

【読書日記12】竹中教授の14歳からの経済学1

本日は以下の1冊を御紹介致します。 竹中教授の14歳からの経済学作者: 竹中平蔵出版社/メーカー: 東京書籍発売日: 2009/08/29メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 3人 クリック: 74回この商品を含むブログ (17件) を見る これまで、「14歳からの世界金融…

セミナー5「あたりまえだけどなかなか出来ない33歳からのルール」

先週参加した小倉広先生のセミナーのレビューです。セミナーの内容は先日発売された「あたりまえだけどなかなか出来ない33歳からのルール」についてでした。あたりまえだけどなかなかできない 33歳からのルール (アスカビジネス)作者: 小倉広出版社/メーカー…

価値観と経済の関係を考える

9月7日の日経の経済教室では、阪大教授の大竹先生が投稿されていました。 本経済教室では、宗教、家族に関する考え方、公共心といった価値観や文化が国による制度の差や経済パフォーマンスの差を生み出しているという研究を紹介しています。具体的には以下の…

セミナー4「和田裕美さん 仕事も人間関係もうまくいく『陽転思考』」

外資系教育会社の営業で世界142カ国中2位になった実績をほこる和田裕美さんのセミナーに本日参加いたしました。セミナーの内容は先日発売されたばかりの和田さんが書いた「人生を好転させる『新・陽転思考』」についてでした。人生を好転させる「新・陽転思…

【読書日記11】決算書のワナ

本日は以下の1冊を御紹介します。 決算書のワナ―危ない会社の見破り方―作者: 永野良佑出版社/メーカー: 扶桑社発売日: 2008/12/11メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (4件) を見る著者は、先日御紹介した「これからの『金融ルール』がわか…

1ドルの行方を考える。

今から17年前、私が小学生の時、新聞のコラムにある1つのパラドックス的な話が載っていました。凄く不思議な話で、コラムには答えが書いていなく、当時は結局なぞかけの答えはわかりませんでした。 その話が2年ぐらい前に読んだ本に偶然出ていたので、ご紹介…

【読書日記10】100年に一度のチャンスを掴め!

本日は以下の1冊をご紹介いたします。100年に1度のチャンスを掴め! (PHPビジネス新書)作者: 藤巻健史出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2009/04/17メディア: 新書購入: 1人 クリック: 18回この商品を含むブログ (16件) を見る 著書はJPモルガンで「伝説の…

【読書日記9】これからの金融ルールがわかる本

本日は以下の1冊を御紹介いたします。これからの「金融ルール」がわかる本 (PHPビジネス新書)作者: 永野良佑出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2009/04/18メディア: 新書 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る 著者は「さくっと読めてしっかりわ…

セミナー3「小室淑恵さん ワークライフバランス②」

前回の続きです。小室さんはプレゼンの本も出しているだけあり、プレゼンも抜群に上手でした。小室淑恵の超実践プレゼン講座 (日経BPムック)作者: 日経ビジネスアソシエ,小室淑恵出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2008/12/11メディア: 雑誌購入: 11人 クリ…

セミナー3「小室淑恵さん ワークライフバランス①」

先週、ワークライフバランスの第一人者である小室淑恵さんのセミナーに参加してきたので、そのセミナーの内容について軽くレビュー致します。 小室さんは、資生堂に勤務した後、独立し、育児休業者・介護休業者の支援プログラムの提供やワークライフバランス…

セミナー2「田中直毅氏講演 レモンとピーチから今後の金融のあり方を考える②」

前回の続きです。田中氏に対する私の質問の趣旨は以下の通りです。 「貴重なお話ありがとうございました。レモンとピーチについてのお話が非常に興味深かったです。今後はピーチのような金融商品が出回る必要があるというのは、まったくの同感です。今回のサ…

セミナー2「田中直毅氏講演 レモンとピーチから今後の金融のあり方を考える①」

先日、不動産証券化協会主催の第4回ARESマスターコンベンションに参加してきましたので、内容を軽くレビュー致します。途中からしか参加できなかったのですが、その中でも国際公共政策研究センター理事長であり、経済評論家でもある田中直毅氏の講演が興味深…

邦銀の収益体質を考える②

前回の続きで邦銀の収益体質についてです。銀行の収益源は主に以下3つでした。 預金金利と貸出金利のスプレッド 金融商品・サービス提供による手数料 金融資産の保有・売買から得られる収益 邦銀は収益力を強化するために、上記2に力を入れていきました。し…

邦銀の収益体質を考える

6月9日の日経新聞の経済教室は、マッキンゼーの本田圭子さんによる寄稿で、内容は邦銀の収益改善について書かれています。本田さんといえば、バリュエーションのバイブルである「企業価値評価」を翻訳していることでも有名です。 企業価値評価 第4版 【上】…

読書日記8『世界経済はこう変わる』

本日は以下の1冊をご紹介したいと思います。世界経済はこう変わる (光文社新書)作者: 小幡績,神谷秀樹出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/05/15メディア: 新書購入: 6人 クリック: 18回この商品を含むブログ (18件) を見る 強欲資本主義論の神谷氏とキャン…

日本経済の不況の原因は何か21〜地価が上昇すれば、景気は回復するのか?〜

「今は地価が下落傾向にあるが、地価が上昇しさえすれば景気が回復するはずだ。」 かすかな記憶ですが「ナニワ金融道」で、バブルが崩壊した後の街中の中小企業の経営者の会話でも上記のようなものがあったと記憶しています。 今まで何度か地価に関するニュ…

銀座のコーヒーの価格はなぜ高いのか?

前回では、地価と景気の因果関係について述べました。関連で経済学の教科書によく出る例え話で、「銀座のコーヒー」も有名です。ここで質問です。 銀座のコーヒーはなぜ高いのでしょうか? 上記の質問に対し、「銀座の地価が高いから」と答えるのが一般的だ…

読書日記7『15歳からのファイナンス入門』

本日は以下の1冊を御紹介します。15歳からのファイナンス理論入門―桃太郎はなぜ、犬、猿、キジを仲間にしたのか?作者: 慎泰俊出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2009/04/17メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 62回この商品を含むブログ (17件) を見…

読書日記6『この金融政策が日本経済を救う』

本日は、昨今の金融危機を金融政策の切り口から分析をしている以下の本をご紹介致します。 この金融政策が日本経済を救う (光文社新書)作者: 高橋洋一出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/12/16メディア: 新書購入: 7人 クリック: 135回この商品を含むブロ…

読書日記5『資本主義は嫌いですか』

最近更新をしていなくて申し訳ございませんでした。本日久々に会った友人から「最近ブログを更新していないね。」といわれ、読者がいることのありがたさを再認識するとともに、その期待に応えていないことを反省しました。ネタのストック自体はかなりあるの…